現在の日本の医療体制では予防医学に力が入れられています。病気の予防に力を入れることによって、個人としては早期発見が可能になることで、早期治療がしやすくなりますし、早期治療ができることは費用を少なく抑えられる効果もありますので経済的にも治療を受けやすくなります。また、予防医学に力を入れることで、国民が早期に治療を行うことで医療にかかる経費を削減できますので、国家財政としても助かることになります。予防医学における人間ドックでは、身体的な検査や精神的な検査を行います。

全身を丁寧に診察していくことで、全身を通っている血管の動脈を把握することができます。現在病のひとつとして発症するリスクが高い病気に、動脈硬化があります。脳血管疾患や心疾患などの症状は命に関わる病気として、日本人が発症しやすいものとなります。人間ドックで検査を行うことで、全身のどの動脈に対して、どのくらい動脈瘤のような状態が起こっているのか確認できます。

人間ドックによって現時点における健康かどうかのチェックを行うことは可能ですが、将来において病気にならないように防いでいくためには、日頃の生活習慣の改善が大切になります。毎日の食事でどのようなものを摂取しているのかや、身体をどのぐらい動かしているのかという点などについて、自分自身で把握しておくことが重要です。現在の食生活は欧米化が進んでいますので、高血糖や高脂質のものが多くなっているために、高脂血症や動脈硬化、糖尿病の原因となっています。これらの食生活の改善についても行っていくことが病気になりにくい体作りとして大切になります。