船を点検したり修理する施設をドックと呼びますが、それと同じようにご自分の健康に問題がないかをチェックするのが人間ドックの目的です。ご自分には特に症状がなくても、定期的に医療機関でチェックを受けることは大切です。例えば肝臓は沈黙の臓器と呼ばれ、病気になっても自覚症状がないことが多いです。また、例えば脳ドックの分野になりますが隠れ脳梗塞は、ご自分で気づかないうちにできていることもあります。

人間ドックで全身をチェックしてもらえば、問題がなければとても安心できます。もし問題が見つかったとしても、早期発見・早期治療が行えますから、病気治療もしやすくなります。人間ドックにはいろいろなものがありますが、ここが気になるという点がございましたら、そのためのコースを受けることをおすすめします。例えば脳ドックでは、MRIやMRAを使います。

前者は磁気の共鳴によって脳内を画像化しますので、隠れ脳梗塞を見つけたり、脳の萎縮を発見したりできます。後者は脳血管を画像化することで、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤を見つけたり、血管が細くなっていないかなどをチェックできます。また、動脈硬化の度合いをチェックするために、頸動脈のエコー検査もあります。動脈硬化が進んでしまいますと、血管がもろくなります。

その結果脳卒中や心臓の疾患にもつながってしまいますが、それをチェックすることができます。物忘れが気になる方のためのドックが用意されていることもあります。